あやかしごはん~おおもりっ! 1.犬嶌謡
cv 下野紘
いぬしま・うた 狛犬の片方(兄)のあやかし。
小さい時に父を亡くし、母子家庭で育った、凛。
その母も亡くなり、ひとりきりになった彼女の元に、
子どもの頃にひと夏を過ごした祖母の家にいた一人の男性、
吟が現れて、祖母が住んでいた彼の家へ引き取られる事に……。
引っ越し先にいたのは、7歳になる吟の子どもと、同世代の
双子の兄弟。双子は、狛犬のあやかしだった。。。
と言う事で、ゲームのうたい文句は、
『甘く、切ない、不思議な恋物語と、あたたかくて、おいしいごはん。
ーー主人公とあやかし達の、おいしくて不思議なお話しが始まる。』
とあるのですが、1周目、人間編のルートは、ちっとも甘く無かったと思います。
評判が良いようだし、何と言っても好きな声優さんばかりって事もあり、
あたたかいラブコメ系なのかな~?なんて思ってましたが、
ちょっと違ってましたね。
母親が水商売って事で、生活が昼夜逆転してるからなんでしょうが、
小さい時から、ほとんど一人で過ごしてきた凛なので、
性格が物凄く暗くて後ろ向きなんですよね。
小学1年生くらいの時かな。夏休みの1カ月、祖母の家に預けられ、
そこで、あやかしの吟さんにも出会い、あったかいご飯を家族で食べる、
素敵な時間を過ごしたのだけれど、これって、酷ですよねぇ~?
毎夏、そうできるならまだしも、たった1回きり。
何も知らないで成長するのと、そういうのを一度でも知って成長するのでは、
精神的に良くない気がします。
そのせいなのか、更に強固に他人を頼らない、心を開かない人間に
育ってしまって……。
このゲーム、ヒロインは人間編とあやかし編に分かれてて、
それぞれ、攻略対象が割り振られてるようですが、ヒロインの性格も
真逆に設定されてるそうで。。。
そういうのも面白いな、と思った、最初の人間編なのですが、
こちらの凛ちゃんは、とにかく卑屈で、可愛げの無い女の子。
こう育つのも仕方ないな、と同情しながらも、全然魅力が無いので
自分的には、ちょっと……でした。
声アリなのですが、これもちょっとでしたし。次からはナシでやります。
幼少時の凛は、可愛いな、って思ったのにな~。
物語、前半は、何かと意固地で、ゲンナリしましたが、
段々と打ち解けてきてからは、周囲の人間達との関わりが
面白くなってはきて、ちょっと『夏目友人帳』の雰囲気もありました。
ただ、共通ルートが、長い!
どのキャラとも親しくなる感じで、誰のルートをやってるのか
途中、分からなくなってきてしまいました。
特に、萩之介との絡みが多く、これは、このまま萩へ行くのか?
と、ちょっと焦ったりして……(^_^;)
個別ルートは共通の3分の1くらいの長さかなー。
急に、謡の事を意識しだしたような唐突感が感じられました。
凛の父親の家系は、元拝み屋らしく、あやかしが見える家系で、
だから凛自身があやかしのトラブルに巻き込まれやすい気質みたいなので、
心配した吟が、謡にボディガードを頼んだのでした。
その為、謡はいつも凛のそばに……。
明るくて率直で元気な謡とネクラな凛だけに、最初の頃は
いがみあってばかりで……。
まぁ、お互いになかなか相手に素直になれない、思春期の男女っぽい、
恋模様だったと思います。
その割には、命かけて互いを守ったりとかしてて。。。
エンディングが3つあり、バッド、グッド、ベストと。
グッドとベスト、確かに終わり方は違うけど、結果は同じじゃない?
どこが、これでベストなの?と思いましたが、どうやら、最後の
攻略人物攻略後に、真のベストエンドが開放されるらしいです。
なんかちょっと、ズルイ……って思っちゃうけど(-_-;)
あと、システム面で、ちょっとな面がありましたね。
オートなのに、一向に先へ進まない場面がチラホラ。。。
スキップしてるのに、台詞の音声だけは流れてたり。
選択肢ジャンプが無いのが少々不便だったり。
あと、音かなー。ムラが結構あるのと、ダミーヘッドでもないのに、
人物の位置に合わせて片側しかマイクが入らないようになってたり。。。
最初、どっかおかしいのかと思ってしまいました。
細かい不具合は、まぁ、仕方ないのでしょうか。
それから、絵がね……。
CGは良かったと思います。でも立ち絵がイマイチ。
特に凛は、別人じゃ?って思うくらい違う気が。CGの方が可愛かった。
ただそのCGも、枚数が少ない。各人全8枚。
そして、キャラですが。
やっぱり、人間編の凛は好きじゃない。
でも、謡は、良かったです。
よくいそうな元気キャラだけど、何百年も生きているだけに
背負っているものがあり、その辺の苦悩とか、そういう影の部分を
滲ませる台詞まわし、しもんぬは上手いですよね。
せつない台詞がね。いいんです。そして、時々裏返る声が可愛い♡
ファンなだけに、もっと、甘いシーンが多ければ良かったのにと、
思うばかりなのでした。。。