片恋いコントラスト -collection of branch-(N/S) 第三巻 &総括
cv:鳥海浩輔
楠見清孝
無気力で、仕事をサボりたがる駄目な教師。
冴子のクラスの日本史の授業を受け持つ。
すぐにでも仕事を辞めたいという理由から、
定期的にクジやその類のものを購入し、
毎回かすりもせず落ち込んでいる。
部活の顧問にならない代わりに、
庭園の手入れを任されている。
cv:吉野裕行
楡居凪
冴子が二年に進級した際に、冴子のクラスにやってくる転校生。
ぶっきらぼうな現実主義者で大の女嫌いだが、
男子と話す時は少し愛想が良くなる。
冴子のとある勘違いにより、転校初日から犬猿の仲に。
いつもイヤホンをして音楽を聞いている。
この巻も面白かったです。
押せ押せだった前巻とは違って、
この巻が一番、自然な感じがしたかな~。
とは言え、凪くんは2年の学年始めに
転入してくるので、前半である最初の
1年は、楠見先生オンリーで話が
進んで行くので、正直少し退屈でした。
学校生活の流れは、一巻二巻を踏襲してるので、
その間に楠見先生とのエピソードが
挟まれてくるのですが。
何故か、しょっちゅう、顔を合わせる二人。
偶然が重なって、更にヒロインが
楠見先生が担当の歴史のテストで赤点を取って
補習を受ける事になり、そこからどんどん
接近してく感じ。
とは言え、時間を共に過ごすうちに
良い雰囲気になってく.....ってのとは
違うんですよね~。
結局、何を考えているのか分からない
楠見先生の曖昧で意味深で思わせぶりな
言動や行為に、対人関係の全てに慣れていない
ヒロインが振り回されて、好きって
錯覚しちゃったんじゃないのかな?
って思うような、前半の内容でした。
教師としてやる気がなく、いつもぼや~と
覇気どころか生気すらないのに、
女生徒たちに人気があって追い回されてる
不思議な先生。
友だちの眞泉さんが、『どこがいいのかわからない』
って言ってたけど、ほんと同感です。
そんな先生に振られて、新年度に転入してきた
凪くんですが、出会いは最悪。
その後も、嫌われてるだろ、って思うような
態度を取られていたけれど、ある事がきっかけで
親しくなるように。
良い友人に発展し、そこから自然と異性としても
好きになっていく様子は自然だったし、
見ててこちらも楽しかったです。
いかにも、青春って感じだったし。
なので、そのまま凪くんとのハッピーエンドが
しっくりくるし、良かったです。
始める前は、正直、微妙な取り合わせでした。
鳥海さんが大好きなので、声的には先生かな、
って思ってだけど、一巻をやった時に登場した
楠見先生の印象がイマイチで。
あまりに、やる気なくて気怠い雰囲気と
物言いに、あまり魅力を感じさせてくれない
キャラだな~って感じて。
でもって、対抗馬が、つっけんどんなキャラの
よっちん..........。
吉野さんは、自分的にはキャラによって
好みが分かれる声優さんなので、
あまり気持ちが乗らず.....。
始まってみると、凪くん、最初のうちは
(あー、平助くんだぁww)って思ったんだけど、
やっぱり当然ながら違いますね。
思いのほか、良いキャラでした。
良い意味で男子らしいと言うか。
魅力的だったと思います。
なので、この巻では、私は凪くんの方に
軍配でしょうか。
先生は、ずるいと思う。
2周目で、先生の内面を知っても、
それでも同情の余地があまり無いと言うか、
やっぱり、ずるいなぁ~って思った。
なので、ヒロインが最後に先生を選ぶエンドは
納得いかないですね。
そもそも、好きと自覚したのも、
最初から、キスとかの行為がきっかけなんで、
また同じ事で先生にシフトしてるのは
おかしいよ。
凪くんとの方が、ずっと仲良くて
分かりあえてた筈なのに、また先生に
戻るのは理解しがたかったなぁ..........。
***** 総 括 *****
結局のところ、面白かったな、と思います。
一巻は、ちょっとドロドロな印象だったし、
男子達に不満が強かったけど、二巻三巻は
普通に面白かったと思います。
人付き合いが苦手な、暗くて後ろ向きなヒロインが
恋する事で変わっていく、その高校生活は
いい感じでしたね。
ヒロインは巻によってブレがあるかなぁ。
三巻では、他の人との関わりが薄かったのも
あったせいか、あまり難点は感じられなくて
良かったけれど、二巻のヒロインはズブズブな
感じでイライラでした。
男子達も、二巻三巻は良かったかなと。
ただ、話の運びとしては、最初の男子と
恋愛して、破局して、次の男子と親しくなって、
その後にトライアングルで張り合う形になり、
最後にどちらを選ぶのか、って流れは
どれも同じで、最後に揺れて選ぶって所は
あまり好きになれませんでした。
既に新しい子と仲良くなってるのに、
別れた元カレと寄りを戻すってパターンは
基本的に自分は好きじゃないのもあって。
必然性が感じられる場合は別だけど、
ここでは、そうじゃないのでねぇ。
このゲームのコンセプトがトライアングルに
あるようなので、その為にこういう流れに
なってるんでしょうけど、こういう形なら
トライアングルじゃなくても良かったかな~、
と思わなくも無く。
システムとしては、特に問題なかったと思います。
目パチ口パチ、デフォ呼び。
選択肢ジャンプもあるし、音量も各人で
調整できるので助かりました。
惜しむらくは、文字かなー。
明朝体で文字の太さが細いので、
見難かったです。
オマケで、エンディング後のショートストーリーが
テキストタイプで各人1つずつ付いてましたが、
こちらは、自分としてはイマイチな印象。
エンディングから間もない時期で、
だからなのか面白みに欠けてるように感じられましたね。
トータル的には、楽しめたと思います。