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新装版クリムゾン・エンパイア 6.ミハエル=ファウスト &総括

f:id:narico555:20180924202346p:plain cv:緑川光

 

マイセンと契約を結んでいる、本物の悪魔。

神父のような格好をしているが、人ですらない。

ネガティブな性格で、基本的にマイセンの言うことしか聞かない。

 

物語の冒頭で、ヒロイン・シエラはミハエルと出会い、

死後は彼のものになると約束します。

そして、将来大成する運命にあると告げられ、

いずれの道を選択するかを迫られて、厳しい道を

選択したシエラ..........。

 

このミハエル、いつもマイセンにベッタリで、

マイセンを絶賛し、心酔しきっていて、

何かと言うと『マイセン、マイセン』、

『マイセンはすごい、マイセン大好き』と

そればっかりで、ちょっとウザイ印象なので、

自分的には、ちょっと苦手と言うか、

大好きな緑川さんでありながら、イマイチ

萌えられないキャラだったんですが。

 

まぁ、結論から言えば、やっぱり萌えまでは

いきませんでしたが、ここまできてやっと

この物語の全容と言うか、主題と言うか、

そういったものが良く分かった感じです。

 

母親に捨てられた事がトラウマになっていて、

捨てられる事を異常に怖がる性質になって

しまってるんですね。

だから、いつか冷めるかもしれない恋愛感情より、

存在を必要とされる絶対的な主従の結びつきの方を

重要視してる。

シエラにはずっと共感できずにいて、

ちょっとイライラしたりもしたんですが、

ここに来て、なんだかとっても哀れに思えて

泣けちゃいました..........。

 

自分を必要としてくれるならば、悪魔であっても

構わない。

自殺願望があるわけではないし、生きる気持ちが

ありながら、自分を大切にせず、どこか生き急いで

いるような生き方だったのも、なんか納得でした。

そして、自分を必要とし、その生き方を明確に

示してくれるエドワルドへの絶対的な服従も。

彼が失脚して処刑される時も、自らの命を断った事も。

他のキャラと良い仲になっていながら、

急転直下で、それまでの恋愛模様はどこへ行っちゃったの?

って、あまりの唐突な結末にはぁ???って

何度か思ったのですが、彼女にとっては、恋愛よりも、

エドワルドとの主従関係の方が重かったんですね。

 

そして、ミハエル..........。

ミハエルが、どうしてシエラに執着するのか、

その辺はイマイチよく分からなかったのですが、

『嫌い、大嫌い』と連呼している割には

ベタベタしてきたり、何だかんだと大事にされてたり、

そういう所、行間を読む感じではありましたが、

結局、愛情の裏返しなんだな~と、自分は解釈しました。

悪魔だから幸せにはしてあげられない。。。

だから、死ぬときには迎えに行くけれど、

それまでは...............。

シエラとしては、生きている間も寂しいから

一緒にいたいのにね。でも、死んだらその後は

ずっと一緒にいてくれる。。。

 

そうして、死後の世界は地獄なので、

普通に考えれば、なんかシュールだなぁ、、って

思う結末ではありましたが、シエラ自身がそれで

幸せならハッピーエンドなんですよね。

 

 

と言う訳で、とても深い物語だったと思います。

全体としては面白かったです。

普通の恋愛のようにはいかず、とても屈折してるので、

ちょっと人を選ぶかもしれませんね。

 

最初のうちは面白くて夢中になってプレイしてましたが、

回を進めるごとに、なんか段々と疲れてきちゃいました。

心がとても疲れました。

どの人が相手でも、シエラ自身の生い立ちからくる

心の問題で、すっきりしたハッピーエンドは無いので、

すっきりしないんですよね。

 

攻略キャラは、どの人も魅力的でした。

それぞれに個性的で甲乙つけがたいですが、

物語的には、エドワードとのルートが自然かな、と思います。

結局、エドワードとの主従の絆が何よりも優先されるので、

それを考えると、他の男性と恋愛関係になるのは、

相手の男性に対して不誠実な気がします。

なので、拒否しながら流されるように相手を受け入れて

しまっていた各ルート、矢張り基本設定的にピンと

来なかったですね。ああまで自分の身分やエドワードとの

関係にこだわるなら、キッパリと拒否すべきだなぁ、と。

その辺の有耶無耶さが、ちょっと不満でした。

 

その他のキャラたちのエピソードは、最初は

ウザく感じましたが、こちらは回を追うごとに

やはり物語に幅を深さを与えてる印象となりました。

色々なキャラの色々な人生が示された中での

シエラの人生..........。

ああ、やっぱり哀れすぎる~(;'∀')

 

この続編のロワイヤルがPC版であって、こちらでは、

幸せになりきれずに終わった本編と違って

割とラブラブな感じに描かれてるらしいですが、

悲しいかな、移植する前に倒産。。。。

いやぁ~、続き見たいですよ。ほんと不完全燃焼って

感じなんですもん。

まだ市場に出回ってるんですけど、如何せん、PCの

OSが古すぎる..........orz

バッチの方も、サイトが閉鎖されてるから入手できない。

でもって、ロワイヤルは、エンパイアをプレイ後、

じゃないとプレイできないようになっているらしいので、

今更PCでやろうと思ったら、エンパイアのPC版も入手して

先にプレイしないとならないようで。

残念ですね..........。

 

 

始まりからして暗いし、その後も殺傷シーンが多く、

流血シーンも多く、ヒロインはご主人様のもの扱い、

なので、基本設定からして苦手と思う人もいるでしょう。

メイド長としての職場は、なかなか面白い人たちばかりだし、

周囲から慕われているので楽しくプレイできる反面、

ヒロインの身の程を弁えすぎる頑固さに苛つく事も多々で。

恋愛的には、徐々に深まっていくドキドキ感が

ステキでしたが、結局、エンドで成就するわけでもないので、

評価が難しいゲームだったと思います。

身分違いの恋愛を期待している人だったら、

ガッカリすると思います。

でもキャラは魅力的だし、面白い事は面白いので、

世界観やロゼ好きな人なら十分楽しめるでしょう。

 

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