越えざるは紅い花~愛しき日々は胸に集いて~
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不治の病『腐死』により、女性が激減した大陸での一幕
南方の国 ”ルス” で生きる少女ナァラは、
北方の国 ”ナスラ” に母を奪われ、幼くして肉親を失くす。
彼女を国王一家が養女として迎え入れ、
やがて次期国王となる義兄のオーリと結婚することに。
そんな時、再びナスラが攻めてきて、女たちを略奪。
親友達を助けに街へ出たナァラも、攫われて.....。
PC版発売から5周年を記念してのリパッケージ版。。。
Vita版を迷っているうちに、PC版がリパッケージされると分かり、
こちらを選択いたしました。
以前はPCのキャパの問題で諦めていたのですが、
新しくなったので、Win10対応版が出てくれるのが
とっても有難かったです。
そんな訳でのお楽しみだったのに、諸事情で発売日が延期になり
悲しかったです。。。やっと来た!と思いきや、初日から
修正パッチ.....。 まぁ、すぐに分かって出してくれたのは
良かったですけどね。始める前だったし。
ただ、PCに落とす時、説明通りにいかなくて、ちょっと困りました。
修正パッチも自動的に上書きしてくれなくて、
こちらも公式を調べて、手動で上書きする説明を見ながらやりました。
ショートカットもデスクトップに自動で出ないし、
クリックしても起動しないしで。。。
他のPCゲームで、こんな事は無かったので、参りました。
そんなこんなで、少々手間取りましたが、まず最初は
他の方々の推奨順を参考にして、以下プレイ順に感想を。
cv:堀川忍
ナスラの軍事司令官。
戦場では王の次に決定権を持つ。
女性に対して尊大で強引な態度なので、印象が悪い。
部下たちからは慕われている。
粗野な見かけに反して、頭の回転が速く、抜け目ない。
女性を見下して馬鹿にしてるような態度だし、
軍人って事もあり、相手の意思を無視した相当な
強引ぶりなのかと思っていたら、全然そんな事はなく、
口では偉そうなのに、態度は案外、誠実と言うか
優しくて、ステキなひとでした。。。
ナァラの事が最初から気に入ったようでしたが、
素直にそれを表現できなくて、強がってる感じで。
女性の側からしたら、彼のやり方は墓穴掘ってる感でしたが、
なんか粗野なようで、案外、細やかな気遣いをしてくれてて、
そういう所が憎めないと言うか。
それに、ところどころで見せる、何とも言えない
切なげな表情と呟きが、キューンとさせてくれて、
とても良かったです。男らしいし。
気が強いヒロイン・ナァラとの、遣り合うような関係も、
その事で徐々に理解しあえていく様子が自然でしたね。
初回って、物足りないなと思うことが多いのですが、
このルート、とても良かったです♪
cv:紀之
スレンを慕う、弟分。
純粋で真っすぐな性格。ヒロイン・ナァラと同じ18歳。
ナァラの世話役をスレンから命じられて、親身に世話を。
とても切ないルートでした。
とても素直で優しくて、何かと親切だし、
懐いた子犬のように好意をぶつけてくるので、
敵国で敵国人に嫁いで頑なだったナァラの心も、
自然と打ち解けて.....。
でも、出会った最初から、ナァラはスレンの嫁なので、
どうしても、この二人のルートは辛くせつなくなりますよね。
そして、まさかのスレンの展開。。。
スレン、つくづく良い人でした。彼のルートでも、彼の気持ちが
胸に詰まる感じでしたが、ここでは一層、、に感じました。
この展開では、二人がすぐに結ばれても幸福には
なれないだろうと思ったので、自然な流れと思いつつも、
切な過ぎて泣けました.....。
それに、ナランがほんと、魅力的だし。
一生懸命に耐えてる姿が、胸に痛かったです。
なので、最後まで辛かったけど、その分の反動なのか、
後日談は2つとも非常に甘かったです。最後はウットリ熱くなりました。
cv:紫原遥
ナスラ国の政務補佐官。
国王・トーヤの信頼が厚く、政を取り仕切っている。
綺麗で優し気な顔をしているが、冷徹。
女性には興味がないらしい。
ちょっとスリリング感のあるルートのように思いました。
優し気な見た目に反した、冷たいキャラ、の典型な感じで、
非常に捻くれていて変態的、病的でしたね。
そして、冷たさに相反した、度を越した執着心。
とても恐ろしい人でした。
エンドの数が多くて、ちょっと必要性が感じられない面も
あるように思いましたが、ベストエンドは、良かったかと。
攫われたルスの女達を守り、故郷へ返す目的の為に
自らノールと結婚したナァラ。
諦めずに頑張る彼女の強さには好感が持てます。
そして、そんな彼女に惹かれていってると思われる
ノールの態度がね.....。素直じゃないのは当然ですが、
全く関心がないように最初は言っていたのに、
行動は違ってました。些細な態度にそれが現れていて、
なかなか面白かったです。
相愛エンドや後日談は、なかなか熱くて面白くて、
ノールがステキに思えたものの、それ以外のエンドを見てると、
怖すぎて..........。ちょっと複雑ですね~(;^_^A
cv:三楽章
ノールの筆頭侍従兼秘書。裏の汚れ仕事もやっている。
主人の命令を躊躇なく実行できるように教育されていて、
人形のように無表情で、感情に乏しい。
なんか、とっても良かったです。
エスタ、グッときました。
感情が無い、わけではないものの、まるでロボットのような
エスタが、ナァラと関わることで徐々に人間らしい感情が
生まれてきて、そんな彼がとても愛おしく感じられるルートでした。
それに、もともと優しい人。そして純粋で。
それだけに、口から出る言葉もストレートで、
それが面白くもあり、キュンとさせてくれたりもして。
それに、ここでのノールが面白すぎ(≧∇≦)
エスタにキュンキュンさせられながらも、ノールで
笑わせてくれて、とっても楽しかった。
もう、最高でした~♪
cv:小田桐ヒョーマ
王やノールの政敵であるオルテ大臣の不肖の息子。
無精ひげを生やした、ぐうたらっぽいオッサンキャラの
印象でしたが、親しくなるにつれ、見た目に反して
とても優しい男性でした。
拒否られ続けながらも毎日オルテ大臣の家へ通い、
面会を求めるナァラの姿に、徐々に影響され始めて
好意を抱くようになるセフ。
大臣の息子なのに、その務めから逃げるように生きていた彼が、
彼女の為に決断し、共に戦うようになる内容、良かったです。
一回り以上、年上、と本人が言ってましたが、
実際には17歳も年上.....と後日談で聞かされてビックリ!
そこまで年上には見えないです。無精ひげを剃ってからは特に。
エンドが2つと少ない上に、長さ的にも短めだった事と、
セフ自身、本当にすっごく優しくて、だからちょっと
物足りない感はありました。内容的にも、他と比べると
あっさりした印象ですね。
cv:佐和真中
王室筆頭の薬師。
最初の頃に、ナァラの友達のサラーナの病を
診てもらって知り合った後、トーヤルートの後半から
再登場するので、ちょっと物足りなかったです。
トーヤと良い感じになってきてる所だけに、
他所へ行きたくない気持ちに駆られてしまいました。
勿論、当初から優しい態度と雰囲気や、中の人が
好きなのもあり、楽しみにしてたんですけどね。
この人も、ナランと同じ感じで、派生的と言うか
付録的なシナリオに近い感じで、人妻となってから
仲良くなるので、複雑でした。
エンドも少ないし、魅力が描き切れていなかったように
感じましたね。。。もう少し、描き込んで欲しかったかな。
優しい反面、壊れやすい脆さと狂気も孕んでいるようなので、
その辺が面白かったので、もう少し、深く掘り下げて欲しかったです。
cv:皇帝
ナスラ国の若き王。ナァラを攫ってきた張本人。
前王が定めた法により、仕方なく攫ってくるものの、
罪悪感に苛まれており、現状を改善する為に頑張っている。
元凶である、腐死の病の治療法の研究と政に
日夜明け暮れている。
いやぁ.....、予想外の展開でしたね。。。
女性たちを攫いながら、一方で女性たちの人権を尊重するような、
優しい面を持つ、ステキな王様で、メインキャラでもあるし、
中の人が大好きなのもあって、すっごく興味あったし、
早くやりたい衝動を抑えてここまで我慢したのですが。
進めてみると、やけに明るくてストレートな感情表現と言うか、
あまりの開けっ広げ感に、却って違和感を覚えましたが、
その違和感の正体が後半にどっと押し寄せてきて、
なかなかに重たい内容でした。
そして、とっても切なくて、悲哀に満ちていたと言うか。
この人の孤独を癒してあげたい、ってすっごく思いました。
最初から好きなキャラでしたが、一層好きになったと言うか、
見放せない感じでしょうか。 もう、たまらない.....。
惜しむらくは、メインの筈なのにエンドが少なめだった所。
もう少し欲しかったです。
まぁ、その分、長さは結構あったかな、とは思います。
途中までルジと一緒だったから、ちょっと気が削がれた感が
ありましたが、分岐以降は、ルジよりかなり長かったです。
その辺は、やはり考慮されてるのかな。
熱くて甘くてせつなくて、闇がもたらす狂気を孕んだ、
脆くて危うい人でしたが、だからこそ、ずっとそばで支えてあげたい、
幸せにしてあげたい、、、そう思わせてくれたルートでした。
cv:雪ノ彩シロ
元王の侍従から、王妃になったナァラの侍従に。
王の侍従である兄を尊敬し、自分もそうなりたいと頑張っている。
全員攻略後に開放。
なかなか健気で、良かったです♪
ほんとに美少女と見紛うほどの、可愛さ。
トーヤルートからの派生では、最後まで忠実な侍従として
愛を捧げ続ける感じの、淡く切ないエンドでしたが、
追加された本人ルートでは、ナァラを娶ることとなり、
彼女を守る為に、必死で強い大人の男になろうとする姿は
胸キュンでしたね。
いつもならショタ系は、イマイチ受け入れがたいのに、
このウルの、見た目の幼さとは相反した、男らしい中身には
グッときました。。。そしてやっぱり、見た目可愛すぎで、
ナァラが思わず抱きしめたくなる気持ちも分かります。
ただ、ナァラより5つ下らしいので、だとすると13歳?
いやぁ~、見えませんね。もっと幼く見える。ホント可愛い。
と言うことで、このルートはR18シーンは無かったですが、
お話として、とても面白くて、かなり楽しめました。
.....ということで、全終了しましたが、予想以上に
面白かったです。
他国へ攫われるっていうから、すっごくドロドロしてるのかな.....
と思ったのですが、そうでも無くて自分好みでしたね。
もう少し悲惨な目に遭うのかと思ってましたが、
結局、ヒロインは不幸中の幸いとも言える境遇だったと思います。
その辺を物足りなく思う人もいるかもしれませんが、
自分はこの程度でちょうど良かったです。
ヒロイン・ナァラも、剣の腕がたつせいか、無謀な面も
ありましたが、イライラする程ではなく、また、結構、賢くて、
気が強くて負けてない所が良かったです。
特に、スレンやノールのような、上から目線の男たちとの応酬は
面白くて楽しかった。
R18面も、悪くなかったかな。しつこ過ぎなくて、程よい感じ。
全体的に話が面白くて、かなり引き込まれました。
なので、エッチ面が無くても気にならないですね。
キャラによっては、エンドまで無いキャラもいるのですが、
全然不満に思いませんでした。
そして、どのキャラも、それぞれ魅力的で、甲乙つけがたかった。
ただ、エンド数にムラがあったのが、ちょっと不満?
ノールだけ6つもあり、突出して多かったですね。
全部やってみて思うのですが、メインはトーヤの筈なのに、
陰の主役はノールだろ!って(;^_^
他ルートでも、まぁ、割り込んでくるったらない。
相当、ナァラに執着している模様..........。
異常に捻くれた変態キャラで、かなり冷酷なのに、
嫌いになれない、むしろ惹かれる、魅力的なキャラでした。
そして、システム面ですが、こちらは若干難アリでした。
冒頭にも書きましたが、DLとパッチ修正が、一筋縄ではいきませんでした。
これは、PCによるのでしょうか?
他のPCゲームは、簡単にDLできて、スムーズにゲームを
開始する事ができたのに、このゲームは違っていて、
ちょっと苦労させられて、気持ちが下がりました.....。
それから、各キャラ、ベストエンド後に後日談が2つ出るのですが、
1つ目を見終わったら、トップ画面になり、その後、
どこにも後日談2がありません.....。
後日談が画面に出た時、セーブ画面になったので、
もしもの為にセーブしておいたので、ロードから再び
後日談2を見ることができましたが、ここでセーブしてなかったら、
ベストエンドを再び見るしか無いようで、不便極まりないですね。
一度見れば、回想から再び見れますが.....。
それから、ゲームの途中でトップ画面に移動できないようでした。
どこを探しても、トップに戻れない..........。
状況によって、セーブとかロードとかしないでトップへ
戻りたい場合もあるんですよね。なので、一度終了するしかなく、
こちらも不便に感じました。
あとは、全体として非常に面白かったものの、長さ的には
短めだったように感じます。
初回で半日強、2人目以降は、3時間程度で終わってしまい、
面白かったから夢中になってやったせいか、あっという間に
終わってしまいました。
人数は多かったけれど、半分は更に短かったしで、その辺、
少々物足りなく思ったので、評価としては、★★★★☆4つ、かな。
細々としたマイナス点はあるものの、それらを凌駕するほど
面白かったと思います。
久しぶりに、どっぷりと浸かれる程、楽しませて貰いました。
凄く面白かったと思います。
語るに尽きない感じなのですが、ネタバレは控えたいので、
このくらいで。 興味のある方にはオススメです(^^)