narico555のブログ

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三国恋戦記 魁 2.呂奉先 

f:id:narico555:20170829082833p:plain cv:小西克幸

 

国史上最強と言われている武将。

三度の飯より戦が好き。

暴虐の限りを尽くす仲穎の養子。

 

思いのほか、楽しめました。

イイ男でしたね。

強いばっかりの脳筋タイプな奉先なのに、

なんか、爽快感と迷いのない強さが、荒々しくて狂犬な従来のイメージを

上回って、とても魅力的だったと思います。

 

主人公も、得意な弓で彼をサポートして、

それなりに悪く無かったかと。

鏃を外して相手を殺さないように……って気づかいは

甘ちゃんっぽくもあるけれど、そんな精いっぱいの

抵抗をしながら、自身で出来るだけの事はしようとする姿は

好感を持てました。

生きるか死ぬかの世界の中ではあっても、

現代の若い女の子が、そんなに簡単に

切り替えられるものでもないと思うので、

私は特にその辺は抵抗ありませんでしたね。

 

ただ後半、長安へ遷都してからの内容は、

待つばっかりの彼女のウジウジさには、

ちょっとイライラ。

王允の言う通りに弓の稽古をやめちゃうとか、

変な所で素直というか、違和感でした。

仲穎との件は、ちょっと笑った。

これって、貂蝉がらみの話だよね。

なるほど、彼女を貂蝉に見立てたんだ~と、

いやに王允と仲良くなる訳がここでハッキリした感じ。

貂蝉の話自体もフィクションだけど、

このゲームのストーリー、一応、元の三国志

踏襲しながら作ってるから、結局、最後も、

ああいう形になるんだな~と、改めて納得した感じ。

 

伯符の時もだけど、結局、この時代は、

タイトルにある通り、三国志の先がけなんだよね。

ほんの序の口。

政治が乱れて、国も乱れて、あちこちで反乱が起きて

群雄が割拠して、それが統一へと進むには、まだ機が

全然熟していない中で、死んでいった人たちが主人公に

なっている為、死なずに生き残ったとしても

普通に幸せな暮らしにはなれないし、その後がどうなるのか

皆目見当も付かないし、つける気もないから、

ああいう、曖昧な終わり方でお茶を濁しちゃってるんでしょう。

 

それにしても、戦う巴ちゃんは良かったけれど、

あまりに本の出番が無さ過ぎですね。

全然、見ないじゃん。

見るにしても、もっと早く見ろよ!って

内心ツッこむ事が度々でした。

怖がって見ないとか、見ても『嘘だ、信じない』とか、

何を馬鹿な事を…って。それまで信じてきて、一番大事な時に

なんだ?それ?……。

 

まぁ、この本ですけども。

前作の時だって、よくよく考えれば、

大して歴史は変えてないんだよね。

軍略の内容に関しては、本来の軍師たちが献策した内容を

花がしちゃっただけだし、結局、史実通りに話は進んでる。

変わった事って言えば、関・張が死ななかった事くらい?

あとは三国が鼎立して丸く収めちゃったって事で。

実際は、その後も戦ってばかりだったのを、平和に収めたって所は

ゲームらしい自然なフィクションだったかと思います。

で、今回は、三国志の内容からして、あまり本の出番が

求められる展開ではなかったんですよね。

それを敢えて、この時代でやるのなら、

三国志と良く似た世界と銘打ってるわけだし、

本当の史実とは違うわけだから、前作よりも大胆に

改変しちゃっても良かったんじゃないのかな、って思います。

そしたら、その後の三国志も大きく変わる筈だし、

それがどう変わっていくのか、面白そうって思えるような、

そういう作りにしてくれたら良かったのにねぇ…。

 

と言うわけで、奉先のお話しは面白かったですが、

やっぱりこのゲームは、前作とは切り離した方が楽しめるかと

改めて思いました。

出す順番が逆だったら、みんなスンナリ受け止められたかも。