三国恋戦記~オトメの兵法!~新装版 7.孟徳
cv:森川智之
漢王朝の実質的な権力を握り、丞相という役職についている。
自分の信念に基づき、大陸の覇権を狙っている。
玄徳軍側から見ると、天子を利用して思うままにしている
逆臣……となっているけれど、逆から見れば
また違ってくるわけで。。。
このルート、予想以上に長かったです。
さすがに、この時代で一番の勢力を持ち、
後に皇帝にまでなる人物だけに、長くて重厚でもありました。
でも、ここでの孟徳は、ちょっと見、チャラ男っぽくて、
軽薄でお調子者の女好きってキャラが全面に出ているので、
世間や周囲の評とは全然違う孟徳のキャラの、
どこに真意があるのかは、ちょっと分かりづらかった主人公。
始まりは相変わらず玄徳軍サイドからですが、
長坂橋の所から孟徳軍に移り、以降はずっと、
孟徳軍サイドから三国志を見ていく形になりますが、
なんせ殆どしょっぱなから孟徳は花に興味を持ち、
好意を示してくるので、全体的には、ちょっと甘めな
印象です。なんせ、他のルートでは後半まで
恋愛的な要素が少なかっただけに、ここでは余計に
甘く感じたのかもしれません。
そして、互いの想いのすれ違いや疑心暗鬼による
色々な葛藤の過程は、ちょっと切なくもあり、
胸に沁みました。
それに何より、孟徳が良かったです。
孟徳の複雑な心模様と花への想いが、グッときました。
欲を言えば、世間で言われるような冷酷さを
もう少し見せてくれても良かったかな~、と。
一人の人間が持つ、善と悪の部分。。。。
そして悪にならねばならない背景。
描かれてはいましたが、もう少し際立たせた方が
孟徳の苦悩がよく伝わって、感動も深まるのではないかと
自分は感じました。
でもまぁ、結構、長かったので最後の方はちょっと
疲れたし、終わってみればなかなか胸の中にズッシリとした
手ごたえが残っている感じなので、素直に
良かった~、と思えるルートでしたね。