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三国恋戦記~オトメの兵法!~新装版 7.孟徳

f:id:narico555:20170608153627p:plain cv:森川智之

 

漢王朝の実質的な権力を握り、丞相という役職についている。

自分の信念に基づき、大陸の覇権を狙っている。

 

玄徳軍側から見ると、天子を利用して思うままにしている

逆臣……となっているけれど、逆から見れば

また違ってくるわけで。。。

 

このルート、予想以上に長かったです。

さすがに、この時代で一番の勢力を持ち、

後に皇帝にまでなる人物だけに、長くて重厚でもありました。

でも、ここでの孟徳は、ちょっと見、チャラ男っぽくて、

軽薄でお調子者の女好きってキャラが全面に出ているので、

世間や周囲の評とは全然違う孟徳のキャラの、

どこに真意があるのかは、ちょっと分かりづらかった主人公。

 

始まりは相変わらず玄徳軍サイドからですが、

長坂橋の所から孟徳軍に移り、以降はずっと、

孟徳軍サイドから三国志を見ていく形になりますが、

なんせ殆どしょっぱなから孟徳は花に興味を持ち、

好意を示してくるので、全体的には、ちょっと甘めな

印象です。なんせ、他のルートでは後半まで

恋愛的な要素が少なかっただけに、ここでは余計に

甘く感じたのかもしれません。

 

そして、互いの想いのすれ違いや疑心暗鬼による

色々な葛藤の過程は、ちょっと切なくもあり、

胸に沁みました。

それに何より、孟徳が良かったです。

孟徳の複雑な心模様と花への想いが、グッときました。

欲を言えば、世間で言われるような冷酷さを

もう少し見せてくれても良かったかな~、と。

一人の人間が持つ、善と悪の部分。。。。

そして悪にならねばならない背景。

描かれてはいましたが、もう少し際立たせた方が

孟徳の苦悩がよく伝わって、感動も深まるのではないかと

自分は感じました。

でもまぁ、結構、長かったので最後の方はちょっと

疲れたし、終わってみればなかなか胸の中にズッシリとした

手ごたえが残っている感じなので、素直に

良かった~、と思えるルートでしたね。