黄昏時~怪談ロマンス~(PSP) 7.式部密 &総括
cv:緑川光
全ての元凶とも言える存在ですね。
今回は、前作のベストエンド後からの始まりでした。
遠野や和泉はベストエンド後では無かったから、
この、大変問題のある微妙なお人は、どうなんだろう?
と思いましたが、とりあえずはベストエンド後って事で。
まぁ、真相エンド後だったら、ある意味、目も当てられないと
言うか、さぞや辛いルートとなるでしょうからね。
そうでなくて良かったと思いつつも、何も知らずに
密と恋人同士でいるってのも、知っているこちら側からすれば
ちょっと複雑な気分でした。
それでも、今回は順番を最後にして良かったと思います。
元々、緑川さんか鳥さんをラストに持ってきたかったですし。
プレイ順としては、今回はまずまずの選択だったかな、と。
しょっぱなの遠野のガッカリ度は残念ではありましたが。
それで、密ですが。
密の仄暗い情念とか執着ぶりとか、そういうのが
各ルートでも発揮されていた為、どのルートをやっても
毎回それを見せつけられるわけで。
それを見る度に、密の深い深い、静への屈折した
想いがヒシヒシと伝わってくるんですよね。
段々と哀れな気持ちになってきて、終いには
同情しちゃうっていうか。
彼のしたことを想えば、静が彼に抱く気持ちも
当然なんだけど、それでも、密は元々は死神の家系。
そして妖怪だけに、人間の価値観とは大きく違うし、
人の持つ自然な摂理や常識や感情が理解できない。
彼自身からしてみれば、良かれと思ってやってる事で。
だから、単純に憎んだり嫌悪したりするのも、
どうなのかな~って気持ちに、段々なってきちゃいました。
それに何より、声が緑川さんだしね。
病んでる系、ほんとすっごく合っているというか
お上手ですよね~。
今回はベストエンド後って事もあり、甘いセリフも
多くって、あの声で囁かれる甘いセリフは、もう死にそうな程
萌えキュン♡でした……(*ノωノ)
そして、静が昔の記憶をいつ取り戻すか分からない、
いつ自分の元から離れてしまうか分からない危うさに
ずっとさらされている分、些細な事で不安になって
狂気を発揮する病的な所がまた、面白かったし、
せつなくもありました。
病的ではあるけれど、誰よりも静を必要としているのが、
なんだかとっても愛しくなってしまいました。。。。
さて。
続編と言う事でサブキャラが二人昇格し、攻略キャラが
増えましたが、その分、各人の長さは短めになりましたね。
それでも、まぁまぁのボリュームだったと思います。
そして、全員の全エンドを見ると、おまけのシーン回想の所に
「もうひとつの真相」ってタイトルのショートムービーが
観れるようになっています。
これもなかなか見ごたえがあって良かったです。
前作の真相エンドに近い感じですが、このシーンの
ラストからすると、結局、憎み切れずに愛して
しまってるんだろうなぁ~って思える感じでしたね。
前作でも、そんな予感を与えてくれる感じではありましたが。
システム的には、前作よりも処理速度があがり、
楽になったと思います。絵も綺麗になった印象。
設定も細かく変更できるのが有難かったです。
ただ、内容的には、若干不満が残りました。
個々の感想でも書きましたが、遠野と飛浦。
遠野はベストエンド後でお願いしたかった。
飛浦は、他のルートでも邪魔してくる嫌なポジションで、
悪意の塊としか思えないキャラだっただけに、
単独攻略ルートでも、あまり基本的に変化ないキャラぶりが
攻略する意欲を無くして、この人を攻略する意味が
あまり分かりませんでした。無くてよかったのにと
思うばかりです。
評価としては、★★★☆☆ 3 でしょうか。
前作はプラスアルファが付きましたが、今回は無しで。
前回より良い部分はあるものの、面白さ的には
正直な所前作を下回ってるかと……。
遠野の内容が別物で、飛浦ルートが無ければ、
前作と同じくらい、とは思うのですけれど。
まぁ、期待ほどでは無かったっていうのが全体の感想ですね。
細かい部分でちょこちょこと工夫されてて、
そういう所は良かったんですけどね……。