里見八犬伝~村雨丸之記(PSP) 7.犬江新兵衛及び総括
cv 石川界人
仁の珠を持つ、最年少の八犬士……。
小文吾の甥で、実年齢は十に満たぬ少年ながら、
伏姫の力で大きくなって、最後の決戦に参加する事に……。
いやぁ~~~、ビジュアル的には美青年としてのご登場だけど、
実際の年齢を思うと、自分的にはどうにも萌える事が
できない人でした……。
まず、攻略制限がかかっていて、6人中5人を終えないと
攻略できないようになっていて。
制限かかるのはいいんだけど、何とも中途半端ですよね。
それなら、いっそ最後にすればいいのにと思いました。
どっちにしたって、最後か最後から2番目のポジションなんだし。
でもって、そういう位置にありながら、内容的には
薄味だったように感じました。
最後の最後で、細かい色々なエピソードが含まれているのは
良かったのですが、それはあくまでも全体の中の補完的な感じだし、
ベストエンドにしても、原作の最後に準じた内容になってましたが、
原作ほどスケールが大きかったわけでもないので、
コミカルな落ちみたいな感じになってしまってましたしね。
そもそも、新兵衛が相手って、ちょっと役不足感というか、
簡単に好きになっちゃうのね~と、半ば呆れ感も生じてしまい……。
見た目だけでなく、中身まで、実年齢にそぐわないような成長ぶり。
生意気な年下の男の子って感じなのが、どうにもピンと来ず。。。
何かというと「お姉さん」と呼ぶのも、癇に障りました。
それに、ここまで生死を共にした仲間を差し置いて、
新兵衛を好きになるって、考えられないっていうか。
まぁ、攻略対象になってしまってるので、仕方ないのですが、
矢張り、新兵衛は無くても良かったかも。
物語の内容とは別の、新兵衛との内容に関しては、
どうにも萌えられなかったし、7人目ともなると、
本筋は変わらないだけに飽き感もあったし。
最後の方に持って来てるのだから、もう少し工夫があっても
良かったと思います。二人だけのやり取りは、もう年の差が
ネックになってしまっていて、信乃がそれを気にしてばかりで、
面白味に欠けました。
女性が上の年の差カップルにありがちな不安な悩みですが、
自分を卑下して後ろ向きになる傾向の信乃らしく、
何かと言うと、それなんですよねぇ……(-_-;)
何と言っても、この時点で初恋になってるので、
前2作で他の人達との恋の葛藤を、そのまま踏襲して
またその問題で見せられるのか!って、ちょっとウンザリ感も
生じたりもしたし、大きくなっても10歳未満の子どもって事が
頭から離れないのもあって、ほんと、悲しいほど、楽しめなかった(×_×;)
その辺は、かなり個人差あるでしょうね。
気にならない人の方が多いかも……ですが、私は駄目でした。。。
さて。そんな訳で、全て終わりました。
ヤレヤレですね。ここまで来ると。
全体としては、この村雨丸之記は面白かったと思います。
各ルート、それぞれの特色がよく出ていて、主スジは同じながら、
それぞれの角度からのアプローチだったのが良かった。
そして、各人の魅力もよく伝わってきていたと思います。
恋人関係となった二人の物語。
色々な事を経験しながら、想いが深まり関係も深まり、
最後は国の平安と個人の幸せの両方を掴み、めでたしめでたし。
奇想天外な原作を、まぁ上手に、ラブストーリーを絡めながら
作ったなぁ~と、感心ですね。
ただ、乙女ゲームにする事で、かなり無理やりな部分もありますが。
それにしても、元々が長い物語なだけに、3部作となったのも
当然かとは思うけれど、攻略人数が7人って、多いな~と……。
八犬士だからねぇ。しょうがないけど、長い物語だけに、
攻略人数も多いと、後半はダレるし、疲れますね。
冗長的な部分もあったので、十章程度で十分だったかな。
あと、やっぱり、絵がちょっと……。
今回のは、CGは画質も綺麗で良かったと思うけど、
そもそものキャラデザがイマイチ。
何より、服装がっ……ダサ過ぎる……。
特にヒロインの信乃。。なんだ、あの格好は!
他のキャラ達も、???な格好ばっかりで。
髪型もねぇ……。
あまりに時代に即して無さ過ぎ。っていうか、即して無いのは
ゲームだからアリだと思うけど、中途半端なんだよね。
クインロゼのゲームは、そういうの多いよね。
既に無い会社に、どうこう言うのも無駄だけど(^_^;)
そんな、ビジュアル的には少々残念ではありましたが、
そんな中でも、毛野と道節には十分楽しませて貰えました。
この二人、サイコー。
この二人の取り合わせ自体、ベストカップルって気もしたりして。
よく二人で将棋を指したりしてたし、今回の任務でも
二人で潜入したりして、良いコンビかと。
境遇が似てるからか、どこか分かりあえる部分がある気がします。
各人、それぞれ色々な背景があり、それらを抱えながらも
仲間と廻りあい、絆を結び、自分の居場所を見つけて……。
鈍すぎるヒロインには共感できない事も多かったけれど、
他の犬士達の物語は、良かったな~と思います。